初めて草履・雪駄や下駄を履く方はいろいろと疑問に思うことがあると思います。 |
草履の履き方には2通りあります
上の右足の画像は、鼻緒の前緒を指の又まで深く入れずつま先で鼻緒をひっかける様にしかかとを草履から多めに出して履く粋な履き方です。
上の左足の画像は鼻緒の前緒を指の又まで十分深く入れて履く上品な履き方です。
小指とかかとは草履から出るのが普通です。草履は、かかとを多少出して履くものです。1〜3センチくらい出して履きます。その度合は自分で履いていてかかとが痛くないぐらいのかかとのでかたならOKです。逆に足のかかとより草履の縁が出るようだと大きい草履を履いていることになります。
私は通常左下の画像のように深めに指を入れて履いております。
上
品 な 履 き 方 |
粋
な 履 き 方 |
どちらの場合も、草履に足を入れるとき、必ず鼻緒がよじれない様に気をつけて履いてください。草履(げた)は一度履くとその人の足の癖がつきますので、最初の足入れが肝心です。一度よじれるといつまでも鼻緒が裏返り易い癖が残ります。鼻緒がねじれないよう足の甲にフィットするように足を入れ下さい。
軽装履きを自然に自分の足に合わせるコツ
軽装履きは製造段階で鼻緒をすげているので、鼻緒を伸ばすこと(ゆるくすること)は出来ますが縮めるとこ(詰めること)は出来ません。足の大きい人の場合多少伸ばしてさし上げておりますが、あまり伸ばすと後でゆるくなりすぎ、履きづらくなる場合もあるので最初は『多少きつめ』を履き足に合わせていくとあまりゆるくならず足に合った履きやすい雪駄になります。最初ちょっと鼻緒の当たる所が
痛いかもしれませんが、履いているうちに徐々に伸びてきますので履いて自然に足に合わて下さい。
草履を履くと足が痛い原因とは?
草履を初めて履くうえで良く耳にするのが足の指の又と足の甲の鼻緒が当たる部分が痛いということです。
この原因は、3つあります。
第一は足に合ってはいるが履きなれないため、痛い。足の指の皮膚は普段使わないので鼻緒が当たることに慣れてないのが原因です。慣れて来ると痛くなくなります。
第二は足に合っているが鼻緒の素材が柔らかくないため多少痛い。これもよほど素材が固い鼻緒でない限り履いているうちに履きやすくなります。このジーンズの鼻緒もそうでした。
第三は足に合っていないため鼻緒がきつく痛い場合。この場合は鼻緒調整が必要です。
草履の鼻緒調節
軽装履きの場合はM、L、LLの選択さえ間違わなければ、自然に鼻緒は伸びてきてくれるのでそんなに心配ないと思います。しかし、実際に履いてみてかなり痛いようであれば、少し鼻緒を伸ばしてもらいましょう。
.軽装履き以外の鼻緒調節の出来る草履、下駄の場合は鼻緒すげ職人に自分の足のサイズを伝えて痛くないようにきっちり足のサイズに合わせてもらいましょう。初めて草履を履く方は、足の指の間に鼻緒が入る感覚に慣れていないので鼻緒の調節加減はきつめよりは少しゆるめかぴったりがよいでしょう。足を草履に入れてみて鼻緒の当たる部分がどこも痛くない状態が良いと私は思います。なぜなら、足が痛くて我慢していることはかなりの苦痛です。それよりも、鼻緒が少しゆるめでも楽に履物を履いた方が美しい着物姿を長時間快適に過ごすことが出来るからです。少し草履に慣れてきて鼻緒がゆるく感じてきたならば、今度は少しきつめしてもらえば良いのです。
足が痛い時の対処法
草履を履いていて痛くなるところは鼻緒に接している指の又や足の甲の部分です。痛くなったら少しかかとを草履から出したりかかとを入れたりして、鼻緒の当たる場所を変えると楽になります。
『かなりきつい』場合は最悪の場合、指や足の甲の皮がすれて痛くなるので、履きなれない方はカットバンなどの絆創膏を持参で履き、指の又や足の甲が痛くなってきたらその場所に張るとカットバンがプロテクターの役割を果たしてくれるので楽になります。応急処置にはもってこいです。私もお世話になりました。